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2024.07.12
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建売住宅の販売は、中小工務店が短期間で集客率・契約率アップさせるのに効果的な手段だ。また建売住宅をモデルハウスとして活用することで、規格住宅の建築促進にも繋がる。
しかし近年、建売住宅の販売は厳しさを増しているのも事実だ。かつては、建売住宅が完成して見学会さえ開けば、それなりにスムーズに売れた時代もあった。しかし今は以前ほど売れなくなったと感じている工務店、売れ残り物件の販売価格を下げることで資金繰りに悩む工務店も少なくない。
この状況を打開するには、綿密な販売戦略を立てることが重要だ。建物完成前から販売スケジュールを立て、集客と販売を並行して進めることで、早期の成約を目指す。顧客のニーズに合わせた物件を提供し、効果的な集客・営業手法も取り入れるなど、少ない集客数で受注数を最大化させる努力が必要だ。
建売販売戦略の第一歩として取り組みたいのが、綿密な販売スケジュールを立てることだ。その際、販売前に建売住宅をモデルハウスとして活用することも視野に入れたい。
建売住宅をモデルハウスとして活用するメリット
注文住宅や規格住宅を検討する顧客は、ほぼ例外なく実物の住宅を見学しながら購入を決める。常設のモデルハウスを用意するのは理想的だが、コストがかさむのが難点だ。施主邸見学会という手段もあるが、受注件数が少ないと常時見せられる物件の確保が難しい上、自社のコンセプトとは完全に一致しない物件も珍しくない。
そこで有効な戦略が、建売住宅のモデルハウスとしての活用。見学会の計画が立てやすく、年間を通して安定的な集客が見込める。地域工務店にとっては、非常にメリットの大きい集客方法といえるだろう。
見学会期間と販売期間はバランスが重要
建売住宅の販売スケジュールを立てる際は、いつまでモデルハウスとして見学会を行い、どれくらい経ったら販売するか、あらかじめ決めておくべきだろう。見学会の期間は、エリアや建物の特徴、市場動向などを見極めながら決定する。
また販売時期を決める際には、自社の財務状況も考慮したい。モデルハウスとして徹底的に活用したい気持ちもあるとは思うが、早期に販売へシフトしなければ次回以降の資金繰りが難しくなることも。集客と並行して販売を掛け、スムーズに次の物件の仕込みに移るのが賢明だ。販売サイクルの短縮で資金効率が高まれば、事業の安定性も増すだろう。
建売住宅をスピーディーに成約へ繋げるために重要なのは、注文住宅とは異なる集客・営業方法をとること。建売住宅と注文住宅では特性が大きく異なるため、注文住宅の販売戦略をそのまま建売住宅に適用しても、うまくいかないのは明らかだ。
注文住宅はオーダーメイドで設計・建築するため、顧客との打ち合わせや個別対応に多くの時間がかかる。集客・営業においても、広告や口コミなどで個別に問い合わせを受け、一人ひとりのニーズを丁寧にヒアリングしていくことが必要だ。
一方、自社開発して販売する建売住宅の場合、顧客に売り込みたい物件の仕様や価格は決まっているため、効率的な集客と営業活動が可能だ。多くの潜在顧客に情報を届け、物件の魅力を存分にアピールすることで、販売の成功に繋げてほしい。
1.ポータルサイトへの掲載がカギ
建売住宅の集客において、ポータルサイトの活用は欠かせない。大手ポータルサイトと地域で根強いポータルサイトの両方に掲載することで、より多くの潜在顧客にアプローチできるはずだ。
2.建築確認取得後すぐに営業活動スタート
建売住宅の一日でも早い成約を目指すには、早期に営業活動をスタートさせることが肝心。建築確認が取得できたら、建築パースを用いて即座に営業活動を開始したい。実際の建物はなくても、建築プランや外観・内観のイメージがある程度固まっていれば、Web掲載で建物の魅力を伝えることは可能だ。
3.チラシ配布で近隣の潜在顧客にアプローチ
建売住宅では、近隣地区へのチラシのポスティングも、効果的な集客方法のひとつ。居住エリア周辺で物件を探している方は多いため、建築予定地の近隣エリアにターゲットを絞ることで、費用対効果の高いアプローチが可能になる。
1.土地に詳しい営業マンが担当する
建売住宅の営業では、エリアごとに担当者を決め、その土地に詳しい営業マンが対応することが望ましい。担当者は物件の特徴や周辺環境について熟知したうえで、顧客のニーズに沿った提案ができるように準備しておく必要がある。
2.休眠顧客を掘り起こす
不動産売買の世界では、取り扱う商品が高額なため、見込み客と接点を持ってから成約に至るまでの期間が長くなりがちだ。そのため新規の見込み客を創出するだけでなく、一度接点を持った休眠顧客の掘り起こしも重要になる。過去に問い合わせがあったものの成約に至らなかった顧客に再アプローチをすることで、商談以降など効率的な営業活動に繋がることも少なくない。
そして、建てた後の集客・営業戦略以上に重要なのが、魅力ある建売住宅を提供すること。エリア・コスト・間取りという3つのポイントを押さえて企画することで、建売住宅の売れ行きは大きく変わってくる。
Point1.エリア
まずは立地条件が良く、需要の高い土地を仕入れることが不可欠だ。対象地域における需要や市況を注視し、売れる土地に絞って仕入れを行いたい。駅近や市街地の土地は人気だが、その分仕入れ値や販売価格も高くなりがち。長期在庫を抱えるリスクがないか、安定的に仕入れられるのか等も考慮しながら仕入れるのがポイントだ。
Point2.コスト
次に重要なのが、同じエリアの競合他社よりも低価格で販売すること。そのためには土地の仕入れ値はもちろん、建物仕様にも気を配らなければならない。あらゆる物価が高騰するなか、一棟あたりの利益が減り頭を抱えている企業も多いだろう。しかし、デザインを極力シンプル化し、資材の一括購入ネットワークを活用するなど、大手でなくてもコストダウンをすることは可能だ。
Point3.間取り
そして、売れる建売住宅を実現するには、建物自体の魅力を増すことも必要だ。エリアによっても、求められる間取りは異なるもの。対象地域の特色に合った、良質で高機能な間取りを設計することで、潜在顧客の心を掴む建売住宅が完成するはずだ。
建物完成からわずか1カ月で成約になるなど、夢のある建売物件。スピーディーに成約へ至る建売住宅を実現するには、エリア・コスト・間取りという3つのポイントを押さえることが重要だ。
多くの顧客に求められる高性能で住みやすい建売住宅の間取りを実現するためにも、商品住宅プランの活用を勧めたい。
LIFE QUARTETではエリアやコストをはじめ建売住宅の導入についてあらゆる側面から相談を受け付けているほか、直営店の実績を元にブラッシュアップした集客ノウハウも共有している。戦略的な建売住宅の展開で、地域における競合他社を一歩リードしよう。